| Q. |
こちらでは年間に30棟しかつくらないと伺っています。穂満さんは、そのすべての家の計画全般に携わっていらっしゃるのですか。 |
| A. |
もちろん、最初は営業マンが応対しますし、プランニングは設計マンやインテリアデザイナーなどスタッフとの共同作業です。
ただ、お客様は、私がこれまで手掛けた家を見て、そこに現れる私の「感覚」に共鳴していらしてくださるんです。その想いに応えるには、私自身がお客様ひとりひとりとじっくり話し合い、ゾーニングからディテールまで全体を統括しなくてはなりません。設計・デザインに平均4カ月、竣工まで10カ月はかかりますから、年間30棟はぎりぎりのラインです。 |
| Q. |
打ち合わせでは、スタイルやデザインについてのディスカッションを重視されるのですか。 |
| A. |
間取りはある程度機能から導き出せるものです。けれど、デザインには人それぞれの好みがあり、住む人の個性が現れますよね。そこで、お客様のイメージをつかむために、まずスクラップブックを作っていただきます。この写真のこの部分がいいとか、この色、素材感が好きだとか。ご自分が思い描く住まいのイメージを自由に表現していただく。それをたたき台に話し合うなかから、その人の好み、志向を汲み取り、それに沿った提案を行っていきます。 |
| Q. |
その過程でお客様に望むこと、またはご自身で心がけていらっしゃることは何でしょう。 |
| A. |
私はいつも、お客様の要望を100%満たしたいと考えています。そのためには、お客様自身の意思を明らかにしていただかなくてはならない。「すべておまかせします」「決めてください」と言われるのが一番困りますね。迷う気持ちもわかりますが、究極は好きか嫌いかしかないはずなんです。曖昧にしないで、はっきり言っていただきたい。「まあいいや」で済ませるには住まいへの投資は大きすぎます。 その半面、すべての箇所について無理にご自分で考える必要はありません。たとえば、リビングは絶対こうしたい、と思っているけれど、バスルームにはあまりイメージがわかない、という場合はお任せください。 そもそも、色づかいひとつとっても、無限にあるなかから「さあ選んでください」と言ってもふつうは無理です。こちらで選択肢を絞り、全体のコンセプトに合うようリードしますから、あとは好き嫌いで決めていただけばいいんです。 |
| Q. |
そうやって積み上げていくと、ともすると予算オーバーになりませんか。 |
| A. |
いいえ、うちでは予算オーバーした例はありません。 実のところ、お客様が自分で欲しいものを並べていくと60坪も70坪も必要に思えても、こちらで整理すれば40坪に収まったりするものなんです。費用も同じで、初めに予算を教えていただけば、その範囲でデザインすることは可能です。 |