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東京ミサワホーム株式会社
市場開発部 担当課長
池田 篤さん

1980年4月東京ミサワホーム入社。営業として本社、新百合ヶ丘、経堂などを経て新百合ヶ丘に10年。1999年より本社市場開発部 担当課長。ファイナンシャルプランナー
[東京ミサワホームのホームページ]
http://www.tokyo-misawa.co.jp/  

市場開発部の職域

Q.  池田さんが所属していらっしゃる市場開発部は、どんな仕事をされているのですか?
A. 大きく分けて2つあり、ひとつは地域密着営業的なものです。建て替えの需要が多い地域に市場調査をした上で建て替え促進、あるいは土地有効活用をお勧めする仕事です。世田谷、杉並などは60坪〜100坪程度の敷地に住んでいる年配のご夫婦も多く、そうした土地を生かして併用住宅やお子さんとの二世帯住宅、あるいは庭先に賃貸住宅を建てるなど土地の有効活用をお勧めしています。
 もうひとつは、土地と建物をセットして開発する分譲形態のもの。主に企業の持っている土地を生かして分譲住宅として開発するお手伝いをしています。現在はこちらのウエイトが高いですね
Q. お客様との接点はどこになるのですか?
A. 分譲の場合は、現地販売センターでの対応という形になります。当社の家をつくりたいと見える方もおりますが、地域や沿線など土地の条件を気に入ってこられるお客様がほとんどです。最近の分譲は「売り立て」といって請負契約を方式としていますから、お客様のご要望や希望を入れられる形態になっています。その土地に合い、かつ要望に添ったプランづくりから始まります。分譲住宅は20軒30軒と同時に売り出しますから、建物と同時に街並みも意識して計画することが求められます。最初よりも10年後20年後を見通して、環境に優れた美しい分譲地になるように計画すれば価値も高くなります。
Q. これまでに手がけられた分譲地で印象に残るものは?
A. 私が10年前に新百合ヶ丘にいる頃にかかわった仕事で、「オーナーズヒル」という分譲地があるのですが、それは昨年グッドデザイン賞を受賞しました。敷地は80坪から90坪以上あり、どの家も塀はなくて緑が多い。道路も単なる直線ではないんですよ。10年を隔てて美しく整った街並みが評価されたわけで、入居者の方にも喜んでいただきました。

満足のいく家をつくるには

Q. 豊富な営業経験をお持ちですが、いい家とはなんだと思われますか?
A. 都心では敷地にさなざまな制約がありますが、その中で平面上だけでなく立体のボリュームがどれくらいでき、そしてどこに比重をもっていくかにかかってくるでしょうね。どんなに小さい敷地でも空間はできますから、それをうまく活用することですね。
 問題はコストです。単純な間取りで何もしなければ安くすみますが、工夫することが多いほどコストは上がってくる。たとえば、当社は1階と2階の間に収納空間として「蔵」を設けるとか、屋根裏に小屋組をつくらず空間として生かせる構造など、ハード面のメリットを活用した設計が可能です。もっともコストは上がっても快適な暮らしが実現できるなら十分回収できる話だと思います。そのあたりの認識とか感覚を徐々に変えていかないといけないですね。
Q. 満足のいく家はどうしたらつくれるのでしょうか?
A. よく、展示場に来られると、その日のうちに営業マンがわーっと押し掛け、1カ月くらいで契約してしまっているケースが多いんだと思うんです。そういうスタイルはあまりいいとは思えません。間違いなく建てた後の満足度は低いですね。家づくりの相談は時間をかけてじっくりする必要があります。担当営業のつくった実例をできるだけたくさん見るべきでしょうね。お客様によっては期間の設定が限られている人もいますが、十分納得いくまで考えてイメージを練っていただいた方がいいんですね。

生涯のお付き合いを目指して

Q. 営業マンはどの範囲まで担当するのですか?
A. 契約から引き渡しまですべてにかかわります。当社としては担当営業によってデザインや使い勝手が変わらないようなしくみをとっていますから、設計ルール的なものから使う部品まで、もちろん耐震性など性能も変わりません。プレゼンテーションは単一の人が個人でやるわけではなく、社内の設計士やインテリアコーディネーター、エクステリアの担当など複数の人間がかかわりながら行っています。営業マンはいってみればアレンジする役割で、そこに個性がでることもありますね。
 当社では「100年のお付き合い」といっていますが、ご入居後も生涯お付き合いする形を取っています。何かあったらすぐに電話を入れられるように、名刺には自宅の電話番号から携帯の番号まで入っているんですよ。
Q. 入居後、オーナーとはどんな方法でお付き合いされるのですか?
A. 一般的に営業マンの回転は早いですから退社したり所属が変わることもあります。そこで当社では「入居者友の会」を設け、会社組織としてフォローしていくしくみになっています。大切なのは住んでからという考え方ですね。毎月月刊誌をお送りすると同時に、年に数回は入居者の集いやお住まいのお手入れ講座などが開かれます。また、住み心地やお住まいの状態を伺うアンケートに答えていただき、次の商品開発に反映すると同時に住んでいる方の状況を把握しています。そこからリフォームにつながることもあるんですよ。

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聞き手:香川喜久江
フリーランスエディター&ライター。
住宅雑誌を中心に、住まいづくり・住まい選びをテーマに取材・執筆活動を行っている


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