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積水化学工業株式会社
クラスティーナ営業所 チーフディレクター
宮下 健さん

1989年積水化学工業入社。「セキスイハイム」担当の営業マンとして、東京地区のモデルハウスを拠点とした営業活動に従事する。「クラスティーナ」発売に伴い、1998年より現職。
[クラスティーナのホームページ]
http://www.crastina.net/  

出会いから契約までの流れ

Q.  クラスティーナ営業所では、営業マンはどんな仕事をしているのでしょう?
A. 私たちは営業マンのことを「ディレクター」と呼んでいます。お客様のご要望を伺って、それに適した設計マンをアレンジし、家づくり全体を進めていく役割です。
それも、一人のディレクターが一組のお客様を担当するのではなく、経験の浅いディレクターを私がサポートするなど、チームを組んで臨むことが多いですね。
Q. お客さんとの最初の接触から契約まで、どのように進行していくのですか?
A. モデルハウスにご来場いただいて、気に入って下さった方はプラン作成に入ります。まず、ディレクターが敷地条件や予算などの条件と、お客様の望む住まい方について聞き取り調査を行い、それをもとに社内でオリエンテーションを実施。設計マンからプランのたたき台を募り、その中から担当者を決めます。その担当設計マンも同席して、再度お客様にヒアリングしたのち、設計案を提示します。その後修整を加えて、およその間取りとコストが出た段階で、うちで建てると決めていただければ契約。このときの契約は、多くの場合「工事請負契約」ですが、お客様によってまだ迷われている要素が多い場合は「設計契約」とするケースもあります。契約後はインテリアの担当者も参加して、造作や作りつけ家具など、細部のつくり込みに取り掛かります。
 
クラスティーナ
施工例

お客さんと営業マンの関係

Q. 宮下さんは、モデルハウスにいらした方とどんなふうに接していますか?
A. 自社の商品を売り込むよりも、一般的な「住宅のプロ」としてお話ししたいと考えています。たとえば、自社商品の特長を一方的に説明するのではなく、在来工法や鉄骨プレハブ、2×4など各種の工法の違い、長所短所について客観的に解説するとか。肝心なのは、その人が「展示場にどんな目的で来たのか」「何を望んでいるのか」だと思うんです。それを探り出し、その人にとって有益な情報を提供したい。またそのことによってお客様のほうからも、「この営業マンに相談したい」と思っていただけるのではないでしょうか。
Q. 「家づくりの成否は営業マンで決まる」とも言われますが、宮下さんの意見は?
A. そういうこともあり得ると思いますね。お客様は、うまく言葉にできなくても、それぞれ「自分なりの家づくりのイメージ」を持っているものです。営業マンにはそれをきちんと引き出す能力、聞き出す「耳」が必要。それがなければいい提案にも結びつきません。実のところ、建物の構造などの「ハード」面は今や「良くて当たり前」で、メーカー格差はそれほど大きくはない。それより、住まいの「ソフト」面、そこでどんな生活ができるか、という提案が大事なのに、まだまだ不足していると思います。
Q.


A.
では、家を建てようとする人が、いい営業マンと出会うにはどうすればいいでしょう?

難しいですね・・・。結局、信頼のおける友人、すでに家を建てた人に紹介してもらうのが一番では?

営業マンから見た「上手な交渉法」

Q. お客としては、モデルハウスで何を比較し、営業マンに何を尋ねるべきだと思いますか?
A. よくモデルハウスで、「これは標準仕様ですか、それともオプションですか」とひとつひとつ確認なさる方がいらっしゃいますが、それは判断の基準にならないと思います。また、坪単価に惑わされるのもよくないですね。
 なぜなら、標準仕様に含まれるものも、不要なら外せば安くなります。坪単価に坪数を掛ければ契約金額がはじき出せるわけでもない。プランによっては、契約してみると大きく予算オーバーすることもあり得ます。家づくりは「トータル」で見なければブレるもの。その商品の実例集などをもとに、おのおのの総建築額がいくらで、規模はどのぐらいで何がついているか、と確認しながら全体像を把握する方法をお勧めしたいですね。
Q. これまでの営業経験で、とくに印象に残ったお客さんの話を聞かせてください。
A. 「家族全員揃って1日で4社の話を聞きますから、各社30分ずつで説明してください」と言われたことがあります。「おたくの持ち時間は○時から○時半まで」というわけ。いわゆる「コンペ」形式ですね。その日の夜には家族会議を開いて依頼先を決定なさるという。これはやりがいを感じました。模型を手作りしてお持ちしたら、「小学生の夏休みの宿題よりへたくそだね」と笑われましたが、あとで「お願いします」とのお電話をいただいたときは嬉しかったですね。お客様としても時間をかけず疲れない方法ではないかと思います。

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聞き手:萩原 詩子
フリーランスエディター&ライター。
住宅雑誌などの編集者を経て1997年独立。住まいづくり・住まい選びをテーマに取材・執筆活動を行う。
共著に 「住宅購入チェックリスト」東洋経済新報社刊。


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